催眠療法~NLPを学ぶ#2

今回も催眠療法を学ぶ一環としてNLPについてみていきましょう。
前回紹介したミルトン・モデル以外にも、NLPには速読NLPビジネスコンサルティングNLPトレーナーになるための資格といったものがありますので、いくつかご紹介しましょう。

NLPのスキルの中で代表的なものに「メタ・モデル」というものがあります。
この方法は、会話の中で(1)省略されている部分、(2)一般化されている部分、(3)歪曲されている部分を特定、具体化するものです。

会話の中で、言いたいことのポイントがつかめないという時、つまり、あやふやな表現、主語がはっきりしなかったり、現在と過去のことがごちゃ混ぜになっていたり、総論と各論がごっちゃになっていたり、自分のことなるのか他人のことを言っているのかが不明瞭だったり、という時に威力を発揮します。

ただし、メタ・モデルでは、相手の話の腰を折ってしまう場合も多く、何度も続けて使うと相手に嫌な感じを与えるということに注意する必要があります。また、相手から情報を引き出す必要があるケースで、「なぜ?」という問いかけを繰り返すと、相手が尋問を受けているような気持ちを抱いてしまうのでなるべく避けたほうがいいようです。

前回ご紹介したミルトン・モデルが会話にあいまいな表現を入れることを手法とするのに対し、メタ・モデルは会話に込められたあいまいな部分を明らかにする手法です。双方を使い分けることがテクニックとして学べるのがNLPです。

催眠療法~NLPを学ぶ

催眠療法とNLPの関係がおぼろげながら見えてきたかもしれません。
ここで少しNLPを学ぶために、NLPセミナーとしてミルトン・モデルとメタ・モデルについて少しご紹介しておきましょう。

ミルトン・モデルとは、NLPの基になった3人のセラピストの一人である催眠療法のミルトン・エリクソンの治療過程を研究し、そこで使われている言語を分析、モデル化したものです。

ミルトン・エリクソンは、相手の無意識に働きかけ、クライアント内部にある心理的障害を自然と顕在化する事を得意としました。このミルトン・モデルには、いくつかの体系化された言葉の使い方があります。

(1.)前提
会話の中に、いずれにせよ同意する内容を組み入れる。
(例)「こちらの商品とあちらの商品、どちらからご購入予定ですか?」

(2.)読心術
相手の中にある気持ちを読んでいるかのように、話す。
「今すぐに、購入を決める事は難しいですよね」

(3.)主体の省略
主体を省略する事によって、意見を心の中で受け入れやすくする。
「優秀な方は、こういった事が得意なんですよ」

(4.)因果関係
「~だから・・・」というように、理由づけする事で説得力を増す事ができる。
「つらい時(調子の良い時)に始めれば、うまくいくはずだよ」

(5.)異なるものの同一視
異なるモノを同じ事として、結びつける事。
「あなたがこの部署にいるという事は、みんなから必要とされているという事です」

(6.)普遍的数量詞
「みんなが」、「すべて」というように普遍的なメッセージを相手に投げかける事ができるようになる。
「新入社員でこの部署に入る人は、みんなが優秀だよ」

(7.)不特定の動詞・名詞
不特定な語りかけをする事によって、相手の解釈に任せた働きかけが出来る。
「なんだか、雰囲気がよくなったよね」

(8.)叙法助動詞
否定できない内容によって、YESを引き出しやすくなる。
「このチームは、さらに努力すれば業績を挙げる事ができる」

(9.)引用
第3者の言葉を引用する事によって、否定的な感情が出てきづらくなる。

(10.)否定命令
メッセージとは、逆の事を無意識に伝える。
「すぐに、申し込みをしないでください」

催眠療法とNLP

催眠療法とは、催眠の特性を利用することによって行う心理療法のことです。
催眠療法には、催眠そのものによる療法と、催眠を利用することにより他の心理療法の効果を高めようとする療法とがあります。

また近年では、他者催眠(催眠者が被催眠者に働きかけて催眠法を行うもの)と、自己催眠(自分が自分に催眠法を行うもの)があります。

催眠状態の特性として、健在意識を後退させて日頃隠れている無意識にアクセスできるということがあります。催眠状態では、健在意識がもつ習慣的な制限や社会通念的な制限をうけないため、その人が持つ欲求が解放されるということがあります。

こうした状態に誘導する方法としてNLPが利用されるのです。このNLPとは?天才的な3人のセラピストのアプローチ法を体系化することによって確立された思考体系です。

NLPは、無意識領域にアクセスし、その人が欲しているものを引き出します。催眠療法によって顕在化した無意識にNLPによってアプローチすることで、自分らしいあり方に氣づき、自分らしい生き方を実行する自己実現を可能にしていけるようになると考えられています。

他にも催眠療法の退行催眠によって、過去のトラウマを明らかにし、解決策を講じるということも可能とされており、催眠療法とNLP、自己催眠の組み合わせで、過去の自分を洗い出し、未来への自己実現を現実化することがNLPでは目指しているのです。催眠療法とNLPの関係がみえてきたのではないでしょうか。

NLPと催眠の関係

これまでご紹介してきたように、催眠とは「トランス」(trance)ともよばれ、睡眠に似ているが、心理的にも生理的にも睡眠とは違って、むしろ覚醒(かくせい)時の心身諸現象に似ている状態です。

催眠というと、誰かに操られて、何かの合図をきっかけにおかしな行動をすると誤解されているかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。催眠状態だと、望ましい変化を促すための無意識へ働きかけることが可能になるのです。

覚醒時にはわたしたちの意識は活発に活動しているため、文化的な制限や経験的な制限を受けていますが、催眠状態になると「絶対できないだろう」とか「こうするべきだ」といった制限から解放されることになります。

覚醒時の顕在意識は、変化やチャレンジを制限してしまうのです。人の脳は自己防衛が働き、変化を嫌うようににつくられているからです。

そこで活躍するのが催眠で、潜在意識の願望がクリアになると、あなたの脳は自然にその願望を達成する方法を探し出し、答えを見つけてくれます。催眠に誘導するのに効果的な方法が、NLPではスキルとして体系化されているのです。

NLPは五感を使って、無意識にアクセスし、その人が望んでいるものを引き出します。神経と言語の相互作用が、人間の思考や行動にどのような影響を与えているのかを知る手がかりがNLPによって得られるのです。

アメリカでは、NLPはすでに社会的認知度の高い領域となっており、効果的なセラピーの手法としての理論が確立されています。