催眠療法とNLPの関係がおぼろげながら見えてきたかもしれません。
ここで少しNLPを学ぶために、NLPセミナーとしてミルトン・モデルとメタ・モデルについて少しご紹介しておきましょう。
ミルトン・モデルとは、NLPの基になった3人のセラピストの一人である催眠療法のミルトン・エリクソンの治療過程を研究し、そこで使われている言語を分析、モデル化したものです。
ミルトン・エリクソンは、相手の無意識に働きかけ、クライアント内部にある心理的障害を自然と顕在化する事を得意としました。このミルトン・モデルには、いくつかの体系化された言葉の使い方があります。
(1.)前提
会話の中に、いずれにせよ同意する内容を組み入れる。
(例)「こちらの商品とあちらの商品、どちらからご購入予定ですか?」
(2.)読心術
相手の中にある気持ちを読んでいるかのように、話す。
「今すぐに、購入を決める事は難しいですよね」
(3.)主体の省略
主体を省略する事によって、意見を心の中で受け入れやすくする。
「優秀な方は、こういった事が得意なんですよ」
(4.)因果関係
「~だから・・・」というように、理由づけする事で説得力を増す事ができる。
「つらい時(調子の良い時)に始めれば、うまくいくはずだよ」
(5.)異なるものの同一視
異なるモノを同じ事として、結びつける事。
「あなたがこの部署にいるという事は、みんなから必要とされているという事です」
(6.)普遍的数量詞
「みんなが」、「すべて」というように普遍的なメッセージを相手に投げかける事ができるようになる。
「新入社員でこの部署に入る人は、みんなが優秀だよ」
(7.)不特定の動詞・名詞
不特定な語りかけをする事によって、相手の解釈に任せた働きかけが出来る。
「なんだか、雰囲気がよくなったよね」
(8.)叙法助動詞
否定できない内容によって、YESを引き出しやすくなる。
「このチームは、さらに努力すれば業績を挙げる事ができる」
(9.)引用
第3者の言葉を引用する事によって、否定的な感情が出てきづらくなる。
(10.)否定命令
メッセージとは、逆の事を無意識に伝える。
「すぐに、申し込みをしないでください」
催眠療法とは、通常時に覚醒している(表に出ている)意識を休ませて、その裏にある無意識を利用しようとする療法です。催眠療法は精神、心が原因となっている身体の不調を改善するために利用される心理療法です。
催眠療法は心療内科や心理セラピストによって行われる心理療法で、近年では、ダイエット、禁煙、あがり症、パニック障害、うつ病などでも催眠療法が活用されるようになって来てるのが現状です。
また、心身の病気に限らず、仕事や生活での自己実現のための自己啓発などでも催眠療法が利用されるようになってきているようです。こうした催眠療法は、他人の誘導で行う他者催眠から自分で出来る自己催眠(自律訓練法、自己暗示など)まで、多様になってきています。
意識と無意識を扱い、意識のうらにある無意識、潜在意識とコンタクトをとる方法の一つとして催眠療法があります。この催眠療法の中でも退行催眠という催眠療法は過去の自分へと意識を退行させていくことで、心身の不調の原因を探る方法です。催眠療法で自分の心と向き合い、過去、現在の心の問題を探ったら、その問題を解決していくのです。
このように催眠療法は、人間の無意識、潜在意識というものに働きかける心理療法なので、専門家や信頼できる催眠療法士に施してもらわなければなりません。近年の自己催眠・自己暗示といった手軽に行える催眠療法についても、きちんとした予備知識と訓練によって行うことが肝要です。
催眠状態は、覚醒してる状態(起きている状態)と睡眠状態(寝ている状態)の間だといわれることがあります。
催眠状態は「トランス」(trance)ともよばれ、睡眠に似ているが、心理的にも生理的にも睡眠とは違って、むしろ覚醒(かくせい)時の心身諸現象に似ている状態です。
催眠療法の活用は心理療法(精神療法)が第一にあげられます。催眠の特性を利用すると、さまざまな既成の心理療法が、正常覚醒時よりも進めやすくなるからという理由です。
近年ではカウンセリングにおいても催眠状態で実施される場合があります。同様に精神分析、行動療法についても催眠状態で行うことが有効だと言われています。
こうした他者催眠による催眠療法から発展して、自己催眠を活用した自律訓練法や自己コントロール法なども広く普及し始めています。
現代医療においても益々催眠療法が重視されるようになってきています。ことに心療内科学では、心身症といわれる諸症状の治療に他者催眠・自己催眠を含めて、催眠療法が利用されています。
痛みのコントロールには古くから催眠が利用され、抜歯や切削、その他歯科学的な諸処置、無痛分娩(ぶんべん)やつわり、月経、母乳分泌、その他の婦人科学的な諸症状の調整などではよく活用されています。
また、脳卒中後遺症や脳性麻痺の患者における肢体不自由の改善・自由化に催眠療法が有効なことが注目され、その催眠療法が実用化、国際的にも知られるようになっています。